レーザー加工材料 - アクリル、紙、ガラス、金属
3-1. アクリル - アクリル(ポリメチルメタクリレート(PMMA)とも呼ばれる)、プレキシガラス
強度があり、強靭で、耐久性がある
レーザー加工材料
アクリル
長所
焼け跡がつかない
短所
加工中に塵が出る
適合性
〇
注意事項
材料がプラスチック(PVC、PC)ではないことを確認すること
3-2. アクリルの一般的な問題
問題
解決策
考えられる難点
ひっかき傷
加工後
プラスチック専用の研磨剤で除去すること
浅いひっかき傷しか除去できない場合がある
曇り
勾配のある像の彫刻でない場合
は、保護フィルムを貼ったままにすること
少量のアルコールで清掃すること
一部のアクリルでは、アルコールを使いすぎるとひび割れなどの面不良が出るおそれがある。ただし、小さいひび割れであれば、アクリルをオーブンでゆっくり加 熱すれば補修できる場合もある
切断時の爆発音
アクリルの中には不純物を多く含 むものもあるため、品質の優れた アクリルを使用すること
最高級のアクリルと低級のものとの価格差が大きい
4-1. 紙 - 白色紙
広く入手できる
レーザー加工材料
白色紙
長所
広く入手できる
短所
高温で焼けると反りが発生する。紙の固定位 置を確認すること
適合性
〇
注意事項
-
4-2. 紙 - 段ボール
安価で、構造的に強く、3 次元のアート作品に適している
レーザー加工材料
段ボール
長所
入手しやすく、加工に大きな出力が要らず、構造物に適する
短所
面が不均一なため、焦点の精度を確認す ること
適合性
〇
注意事項
高出力に設定すると発火するおそれがある
4-3. 紙の一般的な問題
問題
解決策
考えられる難点
焼けた縁が黄色みがかって炭化する
加工前
紙の材料によって灰の量と色が異なる。PP
材料の紙を使用すること
加工後
多目的パテなどの低粘度の素材で残留
物を除去すること
-
段ボールの焼け
加工前
段ボールを少し濡らすこと
段ボールがさらに変形しやすくなる(面が不均一 になる)
5-1. ガラス
レーザー加工材料
ガラス
長所
飲料の容器などで入手しやすい
短所
加工中に欠けやすく、彫刻の仕上がりが ガラス材料ごとに異なる場合がある
適合性
〇
注意事項
1. 安全のために、彫刻したガラスの清掃は素手では実施せず、ブラシを使用
すること
2. 粉々になるおそれがあるため、鉛ガラスはレーザー加工には適さない
5-2. ガラスの一般的な問題
問題
解決策
考えられる難点
ひび割れ
厚いガラスを選ぶこと
出力を下げること
一部のガラス材料はレーザー加工でひび割れが起こる。これは材料特性によるものであり、防止できない
6-1. 金属 - アルマイト合金面
摩耗に強く、手触りがよい
レーザー加工材料
アルマイト合金
長所
低出力で彫刻の仕上がりが明瞭になり、色落ちしない
短所
出力を上げ過ぎると像が不鮮明になったり、褐色になったりする場合がある
適合性
〇
注意事項
-
6-2. 金属 - スプレーコーティングステンレス鋼
レーザー加工材料
スプレーコーティングステンレス鋼
長所
均一なスプレーコーティングによってステンレス鋼を容易に彫刻できる
短所
彫刻の仕上がりが鮮明にならず、美術作品や実験にのみ適する
適合性
〇
注意事項
1. 彫刻前に、FLUX の鋼用彫刻スプレーでステンレス鋼を酸化させること
2. 肌が汚れないように、スプレー使用時は手袋を着用すること