レーザー種類と適切なレーザー加工機を選択するためのガイド

Jan 18 2024

お客様からよくいただくご質問のひとつに、FLUXのレーザー加工機はどのような材料を彫刻、カットできるのかというものがあります。本記事では、このレーザー技術について、加工という観点から、レーザー加工機の種類と一般的に使用されているものについてお伝えします。

レーザー加工機の肝はレーザービームで、レーザービームの波長とパワーにより、彫刻またはカットできる材料が決定されます。レーザー加工に使用されるレーザーには、主にソリッドステートレーザー、ファイバーレーザー、CO2レーザーの3種類があります。

1. ソリッドステートレーザー

ソリッドステートレーザーは、最も古い技術のひとつで、必要なエネルギー状態を提供するイオンでドープ（添加）された結晶またはガラスロッドを使用します。最も一般的なものは、ダイオードレーザーとNd:YAGレーザーです。

レーザーダイオードは、発光ダイオードに似た半導体デバイスで、レーザービームはダイオードの接合部で生成されます。通常、CD/DVD/ Blu-rayディスクの読取/書込やレーザーポインターでこの技術を目にします。例えば、FLUX Lazervidaは10Wのダイオードレーザーを使用しています。ダイオードレーザーは、相対的に出力、彫刻速度が低めで、仕上がりの色が暗いため、少量の非金属彫刻に最適です。

Nd:YAGレーザーは、ネオジム添加イットリウム・アルミニウム・ガーネットを活性レーザー媒体として使用し、波長は523 / 1064 nmです。この波長は金属に吸収されやすいため、金属彫刻には適していますが、非金属彫刻には適していません。このレーザーの高いスペックは、金属彫刻の加工色を調整するためにパルスモードで動作させることができます。

2. ファイバーレーザー

ファイバーレーザーは、固体レーザーの一種であり金属切断業界で急速に成長しているレーザーです。ファイバーレーザーは、半導体レーザーダイオードによって励起され、ファイバーの体積に対する表面積の比率が高いことから高出力に対応し、効率的な冷却が可能です。

ファイバーレーザーは金属彫刻とカットに適していますが、非金属には適していません（樹脂ベースのエンジニアリングプラスチックを除く）。このレーザーは高価格ではありますが、高品質で高速度であるため、商用金属マーキングやカットには理想的な選択肢となります。

3. CO2（炭酸ガス）レーザー

CO2レーザーは、最も早く開発されたガスレーザーの1つで、CO2ガスが充填されたチューブに電気を流し、レーザー光を発生させます。

40W～150WのCO2レーザー
CO2レーザー波長は10640nmで、ほとんどの有機材料に吸収されるため、木材、皮革、紙、アクリル、ゴムなど、非金属の彫刻やカットに非常に適しています。ガラス、岩石、アルマイトにも彫刻できます。50Wのマシンがフルパワーで動作している場合、レーザー焦点温度は金属など高融点材料をカットできるほどではありませんが、その金属が特殊コーティングで覆われている場合は、ステンレス鋼、チタンなどであってもマーキングすることができます。

1000W+ハイパワーCO2レーザー
CO2レーザーにも1000W～5000Wのものがあり、金属カットすることができるようになります。この技術は他よりも発展しており、ファイバーレーザーよりも消費電力は高くなりますが、品質と精度は優れています。

結論

レーザー加工機の選択において、少量生産と大量生産を縦軸に、金属／非金属と彫刻／カットの組み合わせを横軸に置いたものが下表になります。

FLUXのレーザー加工機

FLUXのレーザー加工機は自信を持ってお届けできる製品で、非金属材料のレーザー彫刻およびカットに最適な卓上型ダイオード、CO2レーザー加工機です。

レーザー加工機には、カメラ位置合わせ機能（Lazervidaを除く）、活発なユーザーコミュニティ、Windows / Mac OS / Linuxに対応した自社製ソフトウェアが付属しており、特殊コーティングにより金属彫刻も可能です。

FLUXのレーザー加工機は、レーザー技術を駆使してアイデアを形にしたいデザイナー、メーカー、学校、スタジオに最適です。各製品についての詳細は製品ページをご覧ください。

レーザー活用ガイド