最適なレーザー加工機を見つけるために
1.レーザーの種類を知る

June 18 2024

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レーザー加工機の購入を検討しているけれども、どれを選べばよいかわからない方は多く、数多くの選択肢がある中でビジネスに最適なレーザー加工機を見つけるのは大変なことです。カスタム製品の製造を目指す個人事業主であれ、生産能力の強化を目指す既存企業であれ、最適なレーザー加工機を選ぶことは不可欠です。

ここでは、FLUXで使用されるレーザーの種類の違い、レーザー加工機の選び方において重要だと思われる点をご紹介します。

CO2レーザー

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CO2レーザーは、レーザー管に充填されたガスを使ってレーザー光を生成します。高圧の炭酸ガスで満たされたレーザー管に通電し、両端備え付けられたミラーが通電されたCO2によって生成された光を反射してレーザー光を増幅します。レーザー光が一定の強度に達すると、レーザー管から飛び出したレーザー光が材料に照射されて彫刻、カットされます。レーザー管の中ではピンク色に見えますが、レーザー管から出てきた光は見えません。

ダイオードレーザー

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ダイオードレーザーは、半導体を使用してレーザー光を生成します。ダイオードによって生成されたレーザー光は、パッケージ化されたレンズを通して集光され、材料に照射されて彫刻、カットされます。CO2レーザーに比べてレーザー光路が非常に短いのが特長です。FLUXでは青色半導体レーザーをダイオードレーザーと呼んでいます。

赤外線レーザー
(ダイオードレーザー)

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赤外線レーザーは、半導体を使用してレーザー光を生成しており、ダイオードレーザーの1種です。放射される光が700nmから1mmまでの赤外スペクトルに含まれるため、FLUXでは赤外線(IR)レーザーと呼んでいます。レーザー光は赤外領域にあるため見えません。

これらレーザーを選択する際に重要なことは、レーザーの種類によって加工できる材料と加工できない材料があるということです。いずれのレーザーにおいても集光させて熱で加工するという点は同じです。

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大きく異なる点は、透明系材料を加工できるか、反射材料(金属系)を加工できるかの2点です。これはレーザー波長の材料に対する吸収率に依存しています。

CO2レーザーの波長
10640nm(遠赤外)

ダイオードレーザー波長
445 nm(青色)

赤外線レーザー波長
1064 nm(赤外)

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加工材料から見たCO2レーザー

CO2レーザー加工機は汎用性が高く、非金属、木材、透明/白系アクリル、ガラス、布地、皮革などのさまざまな材料素材を加工できるのが特長です。

CO2レーザーは反射材料には向いていません。ただし、アルミアルマイト膜や特殊スプレーによりコーティングを施したステンレスには彫刻することができます。他のレーザーに比べてCO2レーザーは高反射する金属彫刻が不得手であるため、金属彫刻用途のレーザー加工をお探しなら、ダイオードレーザーや赤外線レーザーを選択する方がよいでしょう。

CO2レーザーにおいて考慮すべき点

CO2レーザーを選択する際に考慮すべきは、他のレーザーに比べて多少のメンテナンスが必要であるということです。レーザー光の光路はレーザー管から3枚のミラーを経由して最終的にレンズで集光されて材料に到達するため、ホコリなどで汚れた光路は清掃しなければ光が減衰してしまいます。また、消耗品であるレーザー管やレンズなどのパーツはいずれ交換する必要があり、レーザー管を冷却する精製水を定期的に補充する必要があります。

CO2レーザーの利点

・他のレーザーよりも加工できる材料が多い
・高出力(ワット数)の加工機が多いためより厚い材料を加工できる
・同様の理由で、他のレーザーよりも高速加工ができる

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加工材料から見たダイオードレーザー

ダイオードレーザーは、彫刻加工や薄い材料カットに向いています。木材、黒系アクリル、布地、皮革へ彫刻/カット、アルミアルマイト膜、ステンレスへ彫刻できます。ただし、ダイオードレーザーは、ガラスや透明/白系アクリルなどの透明/白系材料に加工できません。加工したいものがこれらの材料を含む場合、CO2レーザーの方が適しています。

ダイオードレーザーにおいて考慮すべき点

ダイオードレーザーは、CO2レーザーに比べて日々のメンテナンスで必要なことはそれほどありません。ダイオードレーザーはシンプルであるため、加工機自体もシンプルで筐体があるもの、筐体がないものがあります。金属や煙がそれほど出ない彫刻加工をするのであれば筐体がなくても構わないかも知れませんが、木材やアクリルなど煙が発生するものであれば筐体と排煙装置がついている加工機にした方がよいでしょう。

ダイオードレーザーの利点

・加工機がコンパクトサイズ
・メンテナンスが相対的に楽
・ランニングコストが相対的に低い

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加工材料から見た赤外線レーザー

赤外線レーザーは、ステンレス、鉄、金銀銅、ガラス、セラミックなど、主に金属系材料への彫刻に向いています。相対的に出力が小さいためカットには向いておらず、金属彫刻以外の加工するのであればCO2レーザーやダイオードレーザーをお勧めします。

赤外線レーザーにおいて考慮すべき点

ダイオードレーザーと同じく日々のメンテナンスで必要なことはそれほどありません。他のレーザーで加工できない特定材料を加工することが決まっている際に選択するのがよいでしょう。

赤外線レーザーの利点

・幅広い金属材料に加工できる

その他のレーザー:ファイバーレーザー

FLUXラインアップにはファイバーレーザーはありません。ファイバーレーザーは、光ファイバーの中で増幅されたレーザー光を照射する方式で、メンテナンスがほとんど要らず、主に金属マーキング等で使用されます。波長は赤外線レーザーと同じ1064nmです。

ファイバーレーザーを見てみる

レーザー出力(ワット数)について

同じ方式のレーザーであれば、レーザー出力(ワット数)が大きいほどレーザー光が強くなり、レーザー光の集光部はより熱くなります。そのため、1パスで材料をより深く加工でき、同じ部分を加工する際は単位時間あたりの熱量が多くなるためより速く加工できます。なお、加工機本体の消費電力とレーザー出力は別物ですので注意ください。

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